高気密・高断熱にすれば、当然室内に空気が滞ってしまう。
最近の家は内装材が新建材の家が多い。
建材のほとんどが「化学物質漬け」と言ってもいい位である。
当然、夏になれば高温になるので、新建材から出た化学物質が
気化して室内に滞ってしまうのである。そのガス化した空気を
吸って果たして人間は健康になれるだろうか。
24時間換気だけで果たして安全と言えるだろうか?
私は大いに疑問を抱くものである!
なぜ、日本は間違いの住宅を造ってしまうのか…!
日本の住宅は国土交通省(旧建設省)で法律を設定している。
そのために住宅は構造物・構築物として発想・考え方を取り入
れてしまう。そのためハードの物理的要素を組み込んでしまう。
エネルギーについては、経済産業省(旧通産省)が設定する。
まして現在は環境に対する関心が高まり、エネルギーの節約を
国を挙げて呼びかけている。
「京都議定書」とは、地球の温暖化を防止するため国際条約で、
世界の先進国から排出される温室効果ガスの具体的な削減値目標
や達成方法などを定めたものである。
その為、どうしても政府は国際的な圧力によって、電力を監視・
抑制する必要が高まってきたのである。よって、国民の健康より
も、エネルギーの節約を優先してしまっているのが実情である。
「住宅」は人間が毎日生活を繰り返す場である。その意味では、
「住宅」は生活学で捉えなければならない人間の一番身近な環境
である。
その環境によって、人間の心も健康もつくられていくのである。
だから住宅は、厚生労働省(旧厚生省)で扱うべきである。
厚生省で扱えば、国民の健康を重視した法律を作っていくのである。
このような見地から(厚生省が扱わなかったから)、日本の住宅は
大きな間違いを犯してしまったのである。
高気密・高断熱になれば、アトピー・喘息等の「シックハウス症候群」
の家になりかねない。
水も滞れば腐る。空気も滞れば汚れる。室内が暑い・寒いということ
で、空調設備によって人工的環境を作って、その人工的環境が快適環
境だと喜んでいる。また、換気についても同じことが言える。
これは確実に病気の方向へ進んでいるのである。
エアコンは室内の空気を吸って、吸った空気を冷却し、その冷却した
空気を吹き出しています。
冷却しますから、当然エアコン器内は結露をおこし、そこにホコリ・
タバコのヤニ等、色々な菌が付着します。その菌を室内に撒き散らし
ています。
自動車のエアコンをかけますと、最初は瞬間的に猛烈にカビの臭いが
プーンとしてくる経験を誰しも持っていると思います。これと同じ現
象が室内でも起こっているのです。そして10秒程で、そのカビの臭
いに慣れて気づかなくなってしまうのです。それが実に怖いのです。
自分の身体がどんどん蝕まれていきます。